SunoがWarner Music Group(WMG)をはじめとする大手音楽レーベルと提携し、新たなAI音楽モデル「v6」をリリースした。著作権問題の真っ只中で、彼らがどのような策を講じたのか。そして、この動きが音楽クリエイターのAI活用の未来をどう変えるのか、舞台裏から解説する。
Suno、大手レーベルと組んで著作権対応モデルをリリース
AI音楽プラットフォームSunoがWarner Music Group(WMG)、BMG、Believeと提携し、AI音楽モデル「v6」を発表した。Sunoはこれまで、著作権侵害を巡る数々の訴訟に直面している。しかしWMGとは2025年11月に和解し、ライセンスを受けた新モデルのリリースを約束していた。
v6モデルは「スクラッチから完全に再学習」されたものだ。以前のモデルはv6のリリースと同時に廃止されている。このモデルのトレーニングデータには、Universal Music Group(UMG)やSony Music Entertainment(SME)のデータは含まれていないとSunoのCPOは述べている。UMGとSMEは、RIAAが主導する著作権侵害訴訟の原告だ。
著作権問題を回避する新モデルの仕組みと背景
Sunoはv6モデルのトレーニングに、提携パートナーからライセンスされたデータを使用している。さらに、ユーザーが生成した楽曲の2つのバージョンから、どちらを好んだかという「シグナル」も学習データとして活用している。SunoのCEOは、これを「AIと音楽業界が互いを強化し、全く新しい製品体験を構築する青写真」だと説明している。
SunoのCPOは「これらのパートナーシップは、単にデータを得るためではない」と強調する。業界やアーティストと共に、新しい製品体験を創造することに主眼がある。Sunoの利用規約には、ユーザーが提出したコンテンツや生成されたアウトプットに対し、AIモデル改善のためにSunoへ「永続的かつ取り消し不能な」ライセンスが付与されると明記されている。さらに、オーディオウォーターマーキングやフィンガープリンティング技術の導入も進めている。
日本の音楽クリエイターが「合法的に使える」AIの道筋
Sunoのこの動きは、AI音楽が著作権のグレーゾーンを脱し、合法的にビジネスを展開できる可能性を示している。既存の音楽出版社や著作権管理団体との提携が、今後のAI音楽の主流になるだろう。日本のクリエイターも、AIを活用する上で著作権のクリアランスは避けて通れない課題だ。
Sunoの事例から、データ利用の透明性やライセンス契約の重要性を学ぶべきである。特に、AIサービス利用規約における自身の作品の権利帰属については、細心の注意を払う必要がある。AI音楽が「新しい製品体験」をどう生み出すか、今後の動向を注視し、ビジネスチャンスを模索することが求められる。これは、音楽クリエイターが新たな収益源を確保する大きな機会になり得る。





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