音楽業界の巨人 UMG が、スーパーファンアプリ Stationhead に出資した。
これは、UMGがD2C戦略をさらに強化する明確なメッセージだ。
アーティストとファンの関係性を深掘りし、新たな収益モデルを確立する動きが本格化している。
この動向が、これからの音楽ビジネスに何をもたらすのか。
音楽の巨人UMGが「スーパーファン」アプリに出資
音楽業界の巨頭 Universal Music Group (UMG) が、スーパーファンプラットフォーム Stationhead へマイノリティ出資した。UMGはStationheadの技術を利用する商業契約も同時に締結している。
この投資に先立ち、Stationheadはオンライン音楽イベントプラットフォーム Mellomanic と合併した。新会社は「Stationhead」の名称で事業を展開する。さらに、シカゴを拠点とするプライベートエクイティ企業 Sterling Partners が投資し、新Stationheadの支配的持分を取得した。
合併後のStationheadは、アーティストがファンと直接交流できるライブリスニングセッションを提供してきたStationheadの機能に加え、Mellomanicが強みとしていたバーチャル音楽イベントの企画や、レーベル向けオーディエンスデータ、エンゲージメントツールを統合する。新プラットフォームは、Eコマース機能、ファンデータ分析、収益化ツールをワンストップで提供する。現在、Spotify や Apple Music との連携も完了している。
UMGのデジタル担当役員である Michael Nash は「アーティストと最大のファンを密接に結びつける技術革新に、UMGは計り知れない可能性を見出している」とコメントしている。この出資は、業界全体を巻き込む新たなD2C(Direct-to-Consumer)の動きを示している。
Goldman Sachsが試算した43億ドルの市場
なぜUMGがここまでスーパーファンに本気を入れているのか。Goldman Sachsの試算が背景にある。スーパーファン市場の規模は43億ドル(約6,500億円)と試算されており、現在のストリーミング市場には織り込まれていない未開拓の収益源だ。
Stationheadのデータはその可能性を裏付けている。プラットフォームの2,000万ユーザーのうち、ライブリスニングに参加したファンの20%がそのままアルバム購入に転換した。ストリーミングのコンバージョン率と比べると桁違いの数字だ。
UMGのデジタル担当役員Michael Nashは「アーティストと最大のファンを密接に結びつける技術革新に、計り知れない可能性を見出している」と語る。UMGはすでにHYBEのWeverse、KKBOXとも連携しており、Stationhead買収はその戦略の一環だ。
日本のクリエイターが読むべき示唆
スーパーファン戦略はK-POPが先行して証明したモデルだ。WeVerseで日本のアーティストがどう活用できるか、あるいはファンクラブ・先行販売・限定コンテンツの組み合わせがそれに相当する。
大手レーベルがこのインフラを自前で持とうとしている意味は大きい。「ストリーミングで聴かせて、スーパーファンから直接稼ぐ」という二層構造が、今後の標準モデルになる。インディーズアーティストにとっては、DiscordやPatreon、BOOTHを組み合わせた同じ発想を今から実践しておく価値がある。
参考URL: https://www.musicbusinessworldwide.com/universal-music-acquires-stake-in-superfan-app-stationhead/

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