2020年に鳴り物入りで始まったTikTokのクリエイターファンドは、2023年末に静かに終了した。
「10億ドル規模の支援」と謳われたプログラムがなぜ廃止されたのか。
そして、その後クリエイターへの収益環境はどう変わったのか。
クリエイターファンドとは何だったか
TikTokクリエイターファンドは2020年7月に始まった、アメリカを皮切りにヨーロッパ各国でも展開されたクリエイター支援プログラムだ。
視聴回数に応じてTikTokからクリエイターへ直接報酬が支払われる仕組みで、「プラットフォームが稼ぎを保証する」という触れ込みだった。
しかし実態はそう甘くなかった。
支払われる金額は1,000再生あたり$0.02〜$0.04という水準で、100万再生されても$20〜40にしかならない計算だ。
フォロワーが増えるにつれ「思っていたより全然稼げない」という不満がクリエイターから続出し、YouTubeやInstagramと比較して著しく低い収益率が批判を集めた。
廃止とCreativity Programへの移行
2023年末、TikTokはクリエイターファンドをアメリカ・イギリス・フランス・ドイツで終了し、「Creativity Program Beta」へ移行した。
現在は「Creator Rewards Program」として運用されている。
新プログラムの条件と変更点:
– フォロワー1万人以上が必要(旧ファンドは1万人)
– 動画の長さが1分以上が対象(短い動画は対象外)
– オリジナリティスコアが導入(転用・引用コンテンツは低評価)
– 報酬単価は旧ファンドより高い(ただし条件が厳しい)
要するに「量より質」への転換で、短い消費コンテンツより、長くオリジナルな動画を作るクリエイターを優遇する方向に変わった。
日本への影響
日本ではクリエイターファンドは展開されておらず、Creator Rewards Programも現時点では日本非対応だ。
TikTokで日本のクリエイターが直接収益を得る手段としては、ライブギフト・ブランドとのタイアップが主流のままだ。
ただしTikTokの広告マーケットは成長しており、ブランドとの協業案件はフォロワー数万人規模から現実的になってきている。
「TikTokで稼ぐ」を考えるなら、プラットフォームからの直接収益より、TikTokを集客のハブとして使い、他の収益化手段(Ko-fi・メンバーシップ・物販)につなげる発想の方が現実的かもしれない。
元ネタ: https://newsroom.tiktok.com
調査日: 2026-03-28

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