世界の音楽ストリーミング加入者数が10億人に迫る、Spotifyが首位を維持

世界の音楽ストリーミング有料会員が9億2000万人を突破した。この巨大市場を牽引するのはもちろんSpotifyだ。だが、その背後には驚異的な成長を遂げるダークホースが存在する。YouTube Musicの躍進は、日本のクリエイターが音楽で稼ぐためのヒントを秘めている。

目次

世界の音楽サブスク市場が9億人超え Spotify首位もAppleが後退

Midia Researchの最新レポートによると、2025年末時点での世界の音楽ストリーミング有料会員数は9億2160万人に達した。この数字は前年比で10.1%の増加を示している。2020年末の4億7220万人からほぼ倍増した計算だ。音楽業界は10億人規模の市場形成を目前にしている。

市場シェアはSpotifyが31.4%で首位を維持した。同社の有料会員数は2025年末で2億9000万人と報告されている。一方で、Tencent Music Entertainmentが13.8%で2位、Apple Musicが12.6%で3位に続いた。2020年末に2位だったApple Musicはシェアを落としている。

最大の成長株はYouTube Musicだ。2025年末のシェアは12.4%で、2年連続で最も高い成長率を記録した。Amazon Musicは8.5%で5位に位置する。Apple Music、Amazon Music、Tencent Musicは前年比でグローバルシェアを減少させた。

YouTube Musicの躍進を支える地域戦略と動画の力

YouTube Musicの驚異的な成長の背景には、特定の市場での強さがある。Midia ResearchのPerry Gresham氏は「現在の傾向に基づくと、YouTube Musicは2026年にApple MusicとTencentを追い抜く」と予測している。この成長を牽引するのは、アジア太平洋地域と中南米の市場だ。

YouTube Musicは中東および北アフリカ(MENA)地域でSpotifyを抜き、すでに首位に立っている。これらの地域はMidia Researchが将来の有料会員成長を最も見込む市場だ。YouTubeという巨大な動画プラットフォームを基盤に、音楽へのアクセスをシームレスに提供する戦略が功を奏している。

一方、Spotifyは中南米で引き続き強い。ヨーロッパでも成長を維持し、同地域の新規有料会員の85%を占めている。Tencent Music Entertainmentは有料会員の純増数は減少したものの、高額な「Super VIP」ティアの会員数が2000万人を突破した。これは収益成長に貢献している。

日本のクリエイターに示唆する「市場の多角化」と「動画戦略」

世界の音楽サブスク市場が10億人規模に近づく中で、日本のクリエイターもこの波に乗るべきだ。Spotifyが強固な基盤を持つ一方で、YouTube Musicのような後発のサービスが急速にシェアを伸ばしている事実は重要である。これは音楽クリエイターにとって、収益源の多角化を意味する。

特に、YouTube Musicの成長要因であるアジア太平洋と中南米は、日本のクリエイターにとって大きな可能性を秘めている市場だ。これらの地域では、動画コンテンツと連動した音楽プロモーションが効果的である可能性が高い。単に音源を配信するだけでなく、動画コンテンツ戦略を練る必要がある。

また、Tencent MusicのSuper VIPのように、高付加価値なサブスクリプションの提供も検討する価値がある。熱心なファン層向けの特別なコンテンツや体験は、単価向上につながる。日本のクリエイターは、自分の音楽がどのプラットフォームで、どの地域のリスナーに響くのかを深く分析し、戦略的な配信とプロモーションを実行することが求められる。


参考URL:

  • https://www.musicbusinessworldwide.com/the-music-industry-is-closing-in-on-a-billion-global-subscribers-with-spotify-out-in-front/

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