アバターコンサートは新しいエンタメの形だ。しかし、ABBA Voyageのような大規模なものは高額で敷居が高いのが現状である。この課題を解決しようと、イギリスのUnit1 Studioが動いている。同社は$2,000万を調達し、アバターライブのコストを劇的に下げ、会場間の移設も可能にした。これにより、より多くのアーティストがアバターコンサートで収益を得る道が開かれるだろう。
Unit1 Studioが$2,000万を調達:アバターライブの「ABBA Voyage」問題を解決か
ロンドンを拠点とするUnit1 Studioは、$2,000万(約30億円)を調達した。この資金は、Balderton Capital主導の株式投資と、現在開発中のショーに向けた制作資金の組み合わせである。同社の目的は、ABBA Voyageに代表されるような高額なアバターコンサートの制作コストを削減し、アーティストがより手軽に利用できるようにすることだ。
Unit1は「世界初」として、アバターコンサートのプロダクションを丸ごと別の会場に移設する実証に成功したと発表している。これは、シンガーソングライターKT Tunstallのデモショーで実施された。プロダクションはウェストロンドンの施設から、キングス・クロスにあるTileyard Londonの専用スタジオへ移され、4日間で移設と再調整を完了している。この移設技術が、コストを抑えながらアバターライブを複数箇所で展開する鍵となる。
なぜUnit1のアバター技術が「ABBA Voyage」の課題を解決するのか
これまでのアバターコンサートは、ABBA Voyageのように、特定の会場向けに莫大なコストをかけて開発されてきた。そのため、制作や再現、他の会場への移設には非常に大きな費用がかかり、多くのアーティストにとって利用は困難だったと指摘されている。Unit1 Studioの創設者Barney Wraggは、「ABBA Voyageは観客がアバターコンサートを愛することを示したが、開発と移設のコストが機会を阻害してきた」と語る。
Unit1の技術は、この「法外なコスト」と「移設の難しさ」という構造的な問題を解決する。彼らのシステムは、高価な制作物を再構築することなく、スクリーンを含むプロダクション全体を別の場所へ移動させることが可能だ。これにより、開発コストを大幅に削減し、複数会場での展開を商業的に現実のものにするのである。Wraggは、ファンとアーティストのつながりを時間や地理に関わらず拡大することを目指している。経営陣には、Universal Music UKとIFPIの元会長兼CEOであるJohn Kennedyや、U2の元マネージャーPaul McGuinnessが名を連ねている。さらに、『猿の惑星』や『ロード・オブ・ザ・リング』、そしてABBA Voyageに携わったアバタークリエイターもチームに加わっており、高い技術力を誇る。
日本のクリエイターは「アバターライブ」でどう稼ぐか?
Unit1 Studioの技術は、アバターライブを「一過性の超大型プロジェクト」から「より多くのアーティストが活用できるツール」へと変える可能性を秘めている。これは、日本のクリエイターやミュージシャンにとって非常に大きな示唆となるだろう。
アバター技術をD2Cビジネスの一環として捉え、限定グッズ販売やバックステージ体験、オンラインでの限定配信と組み合わせることで、ファンとの深い繋がりを築き、収益を最大化できるはずだ。今はまだ初期段階だが、この技術が普及すれば、ライブの概念が大きく変わることは間違いない。
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